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永住ビザの収入要件

日本での永住権を取得するには、安定かつ十分な収入があることが要件として定められております。

明確な金額が公表されているわけではありませんが、原則直近5年間の年収が300万円以上であることが目安となっています。

しかし、必ずしも収入のみで審査されるわけではなく、預貯金、不動産等の資産を保有している場合は、それらも考慮して判断されます。

収入要件は、必ずしも永住権を取得したい外国人(申請人)が満たしている必要はなく、配偶者等とともに構成する世帯単位で安定した生活を送れると判断された場合は、要件に適合していると認められる可能性もあります。

収入要件の証明方法

お住まいの市区町村で発行してもらう「課税証明書」にて、直近5年間の収入状況を証明します。

課税証明書を取得する際には注意点が3つございます。

①証明が必要な年度の考え方

例えば、2021年(令和3年)1月~12月の所得金額と課税額が記載された証明書が必要な場合、「令和4年度の課税証明書」を請求します。

申請時は年度を間違えないよう注意が必要です。

請求する課税証明書の年度 記載される対象期間
平成30年度 2017年(平成29年)1月1日~12月31日
平成31年度 2018年(平成30年)1月1日~12月31日
令和2年度 2019年(平成31年、令和元年)1月1日~12月31日
令和3年度 2020年(令和2年)1月1日~12月31日
令和4年度 2021年(令和3年)1月1日~12月31日
令和5年度 2022年(令和4年)1月1日~12月31日
②課税証明書の発行窓口

課税証明書は、証明したい年度の1月1日時点で住民登録をしていた市区町村役場でしか発行されません。

つまり、直近5年のうちでお引越をされている場合は、請求先の市区町村が異なります。

札幌市にお住まいの方であれば、市税事務所(市役所本庁舎2階)または、区役所にて取得できます。

年度ごと、納税義務者ごとに400円の手数料と本人確認書類が必要です。

請求する課税証明書の年度 請求先
平成30年度 2018年(平成30年)1月1日時点で住民登録していた市区町村
平成31年度 2019年(平成31年)1月1日時点で住民登録していた市区町村
令和2年度 2020年(令和2年)1月1日時点で住民登録していた市区町村
令和3年度 2021年(令和3年)1月1日時点で住民登録していた市区町村
令和4年度 2022年(令和4年)1月1日時点で住民登録していた市区町村
令和5年度 2023年(令和5年)1月1日時点で住民登録していた市区町村
③新年度の課税証明書の発行時期

前年の所得や課税額が記載された新年度の課税証明書が必要となる場合、請求時期によっては発行されないため注意しましょう。

例えば、令和5年度(2022年1月1日~12月31日)の課税証明書を、2023年1月に請求しても発行されません。

新年度の課税証明書は例年、5~6月の間に発行されますので、この例であれば、2023年5月以降に請求すれば、令和5年度の課税証明書が発行されます。

申請人(外国人)の年収が300万円に満たない時

直近5年間の年収が300万円以上であることが大前提ですが、年収が300万円に満たない場合もあるかもしれません。

永住ビザにおける収入要件は、平均年収ではなく、あくまで直近5年間すべての年収が300万円以上である必要があります。

つまり、年収300万円以下が直近5年間で1年でもあると、収入要件を満たしているとは判断されず、不許可になるリスクが高いです。

しかし、状況によっては配偶者等を含めた世帯単位での収入で判断されます。

なお、申請人が日本人と結婚している場合は、日本人配偶者の年収を合算した世帯年収で判断してもらえる可能性が高いです。

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この記事の監修者

行政書士アルバーズ法務事務所

代表行政書士
山中 直人(Yamanaka Naoto)

専門分野

国際結婚をされたご夫婦の配偶者ビザ取得、帰化申請、外国人の起業支援(会社設立&経営管理ビザ)を始めとする各種ビザ・帰化手続きを専門とし、札幌市内を中心に活動中

所属

・日本行政書士会連合会(第22012203号)
・北海道行政書士会(第6266号)
・申請取次行政書士(行-112023200009)

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